教師という仕事 -自分に優しくする

「教師」という仕事は、存在する様々な仕事の中で、おそらく最も忙しい仕事かと思います。「教師」として居ることとは、大変なことです。ときに先生は、誰かから承認してもらうことが必要になります。例えば、保護者からの承認、子ども/生徒たちからの承認、あるいは同僚の教師たち/職員からの承認が必要なときがあります。
そのときに傷つくことも多いですし、それについての対処の仕方(どのようにしたら良いか)が分からず、自分の中で「感情の傷」がたまっていきやすい職業でもあります。

また、様々なところから見られる立場でもあり、親との関係や、行政との関係、子どもとの関係、教師たち/同僚との関係もあります。こういった職業に就いている方には基本的に、
「どうぞリラックスして、くつろいでください」ということと、
「自分に優しくしてください」ということを、私からぜひお伝えしたいと思っています。

なぜかというと、教師の立場にいる人が自らリラックスして自分に優しくできれば、授業や生徒たちにも影響するからです。
おそらく、多くの方は教師になるにあたってのトレーニングを受けていると思いますが、そのときに「自分がどのようにくつろげるのか」とか「リラックスできるのか」など、「どのようにして自分に優しくしたらよいのか」ということは、教わってこなかったのではないかと思います。

「どのようにして自分に優しくしたらよいのか」ということは、1日の終わりに疲労困憊で、席や床から立ち上がれないほどの疲労を感じるのではなく、「癒し」や「より健全に進む」ということ、そして「より満足感がある/自分が満たされた感じになる」ということです。

― 2018年3月開催「教育者のためのマインドフルネス・トレーニング~『受容』と『気づき』の旅へ~」より
(講師:バリー・カーズィン