人生の意味 – 自分にかけている期待に気づく

2018年3月開催 グローバル・リーダーシップ・プログラム 第6回(東京)
「人生の意味、生き方、キャリアを切り拓く力 ~『今、ここ』職場でのマインドフルネス実践の流れ~」より

今回の「グローバル・リーダーシップ・プログラム」のサブタイトルに込めたのは「人生の意味」という言葉です。もし、自分の人生に意味を感じている人であれば、その意味は分かるかと思います。しかし、「人生の意味」というものがまだ定かではないというときは、意味が分からないということも言えます。

この「人生の意味」というのが、私たちの幸せにとって不可欠なものなのです。
自分から人を助ける、あるいは思いやりを向けるということが、幸せを創る、あるいは人生の意味を創るためにとても重要です。

日本の私の友人から聞いたのですが、とくに若い人、もしくは日本人全体だと思いますが「私はそんなに慈悲深くないんです」「優しくないんです」と言う人が多いと聞きました。その意味はどういう意味かというと、「私は『常には』慈悲深くない」という意味だと聞きました。

そこには、完璧を求める期待というものがあるのではないかと思います。この地球上にいる人や動物も、「まったく慈悲深いときが無い」、「常に慈悲深い人」は居ないのではないかと思います。例えば私も、常にはそうではありません。それでも私は、「私には慈悲がない」とは言いません。

ですので、私たちは自分にかけている「基準値」というものを、あまり高くしないということも大切だと思います。それもまた、「自分のケアをする」ということのひとつです。期待というものが悪いのではありません。もちろんその期待というものによって刺激を受けたり、やる気に繋がったりするということはあります。さらには創造性を生み出すこともあります。

しかし、あまりにも期待値や基準値を高いところに置きすぎると、かえって生産性を妨げることになります。

- バリー・カーズィン