
2018.9.15
シャーンティデ―ヴァ『入菩薩行論』(東京)
~ 慈悲と智慧、人生の舵取りを学ぶ旅 ~
2018年秋(9月)のDr. バリー・カーズィンの来日が決定しました。
今回の来日では「ワンデー・プログラム」として、午前と午後にわたって、メディテーション(瞑想)のプラクティスを深めていきます。
9月15日(土)の午後のプログラムでは、これまで数年にわたって継続して行っている「シャーンティデ―ヴァ『入菩薩行論』」を開催します。
チベット仏教僧侶であり、アメリカ人医師でもあるDr. バリーの来日プログラムでは、「慈悲心」を育むためのチベット仏教の古典、シャーンティデーヴァ「入菩薩行論」を、 現代に生きる私たちにも分かりやすく伝えてくれます。
毎回、メディテーション(瞑想)の実践と共に、解説をしながら英語テキストを読みすすめていきます。初めての方でもお気軽にご参加下さい。
なお、本プログラムを開催する同じ日の午前には、「カオスの世界で、内なる穏やかさを発見する」を開催します。午前・午後のプログラムを併せて受講していただくことで、「ワンデー・プログラム」としてご参加いただけます。こちらのプログラムは、初めてご参加の方はもちろん、これまでにビジネス・パーソン向けプログラム(グローバル・リーダーシップ・プログラム)や医療従事者向けプログラムにご参加いただいた皆さまにとっても、より学びを深めていくプログラムです。
2018年秋(9月)のDr. バリー・カーズィンの来日の貴重な機会に、皆さまとご一緒できますこと、講師・スタッフ一同、心よりお待ちしております。
【日時】2018年9月15日(土)開場 13:45
午後(14:00-16:30)
※同じ日の午前(10:30-12:30)に、ワンデー・プログラム(午前の部)「カオスの世界で、内なる穏やかさを発見する」を開催します。
午前・午後ともにお申込の方は、お手数ですが、それぞれ申込のお手続きをお願いいたします。
【場所】東京都中央区(最寄駅:日比谷線 築地駅)
※会場の詳細は、お申込の方にお知らせします。
【講師】バリー・カーズィン(Barry Kerzin MD)
※英語での講演ですが日本語通訳付きです。
【参加費】5,000円(税込)
※9月15日(土)午後のプログラムの参加費として
(午前のプログラムへのご参加は、別途お申込・参加費5,000円が必要となります。)
【申込】こちらのお申込フォームからお申込ください
(Paypalよりクレジットカードでのお支払いもご利用可能です)
お問い合わせ:office@humanvalues.jp
2018年秋のフライヤー(チラシ)のダウンロードはこちらです
◇◆『入菩薩行論』について(Dr. バリーからのメッセージ)◆◇
他の経典と比べたとき、シャーンティデーバ『入菩薩行論』の特徴とは、慈悲について、特に菩提心について深く教えているということ、しかも比較的短く、核心をついていることです。
この経典(テキスト)は特に、菩薩のように実践するにはどうしたら良いのかを教えている経典です。菩薩というのは、女性であれ男性であれ、菩提心というのを実践している方々のことを言います。菩提心というのは、偏在的に、全く誰のことも排除することなく差し向ける慈悲心のことを言います。つまり普遍的で、誰のことも排除しない慈悲心のことです。「菩薩の慈悲から漏れる人は誰もいない」と言われています。その慈悲には、ある輝きや光があります。それは智慧なのです。このシャーンティデーバ『入菩薩行論』は、難解ですが、非常に明確に書かれ、慈悲だけではなく、智慧についてだけ書かれた章もあります。
この経典自体は、元々、今から1300年前に書かれたものです。著者のシャーンティデーヴァという方は、当時、北インドのナーランダー僧院という大学にいた修行者であり、学者であった方です。そして僧侶でもあり、そこで学ぶ学生でもありましたので学僧です。
何世紀にもわたり修行者がこのテキストを実際に使って修行してきて明らかになったことは、「菩提心」と「智慧」両方の実践に、非常に直接的に役立つということです。だからこそ、シャーンティデーバのテキストが、何世紀も変わらず継続的に重要だと扱われてきているのです。他の経典はどちらかと言うと学術的で、経典に書かれていることを実践に使おうとすると難しいのですが、それに対してシャーンティデーヴァは、修行向け、つまり実際のプラクティス向けに書かれたという違いがあるかもしれません。
それが主な理由で、『入菩薩行論』は経典として非常に珍しく特別なものとされているのです。
・まず短く、要点をついていて、簡潔であること。
・慈悲だけでもなく、智慧だけでもなく、その両方にわたって教えていること。
・さらに、瞑想や、私たちの心の変容そのものに、直接的に関係する実践に結びついていることが特徴です。
全て4行詩で書かれ、詩のように読める形式も特徴的で珍しいのです。
修行者はそれを暗記します。暗記するようにして、言葉を唱えながら考え、より深く熟考して実践できるのです。ダライ・ラマ法王がインドに急遽亡命しなければならなかったときに、わずかな荷物の中に持っていたものが、この『入菩薩行論』だったということです。どこに移動されるときでも、この経典だけは必ずカバンに入っているほど大切なものなのです。
・1~3章: 『入菩薩行論』の10章のうちの最初の3章というのは、私たちのような読み手に、こういう菩薩のように生きるということのやる気・インスピレーションを与えてくれる発心ということについての章です。
・4~6章: そして、4・5・6章というのは、菩提心というもの、そういう精神・スピリットをどのように保っていくのか、維持していくのかということについて書かれています。
・7~9章: さらに、7・8・9章というのは、菩提心をより高めるにはどうするか、より深めるにはどうするかについての教えです。
・10章: 10章は廻向(えこう)の章です。あらゆる他者に対して、たとえば、目の見えない方が、耳の聞こえない方が、空腹の方が、など、誰々が〜できますように、という美しい詩のような、願い、祈りの文で締めくくられています。
あまりかたくならずに、頭も心もリラックスして聞いていて下さい。よく、ダライ・ラマ法王が「こういった大事な話を聞くときは、ピクニックに行くつもりで聞きなさい。」とおっしゃいます。ですので、注意力を保って、聞く耳はきちんと立てていてください。そして、常に注意力とリラックス、このふたつを保つということが、私たちの課題になります。おそらくリラックスしすぎてしまうと、私たちは鈍くなって、眠ってしまうという傾向もあります。注意力がありすぎると、今度は私たちはかたくなって緊張するという状態が続いてしまいます。この、注意力を保ちながらもくつろぐ・リラックスするというのは、実は一晩で学べることではなく何十年もかかることです。
私自身も、ダライ・ラマ法王による「シャーンティデーバ『入菩薩行論』」の法話に何度も何度も参加し学んできました。それを日常でよく考え、瞑想し、実践してみて、また学ぶ、を繰り返しています。また私自身が3年の瞑想リトリートを実施している間には、先生からこのテキストを最低100回は読むように言われていました。100回まではできなかったかと思いますが、何十回も繰り返し読み学び実践しました。それくらい重要なエッセンスが詰まっているということなのです。
― バリー・カーズィン
【プログラムの構成】
•レクチャー
•メディテーション
•質疑応答・ディスカッション
知識としての理解だけでなく、身体と心で感じながら実践と体験を通して、体得することを目的とし、レクチャー、メディテーション、そして質疑応答により成り立っています。Dr. バリーの質疑応答では、実際の日常生活で起きる様々な問題に関する具体的なディスカッションが行われます。
【持ち物・服装】
・筆記用具など
・飲み物などご自由にお持ちください(和室のため、水筒やペットボトルなど蓋のある状態のものを必要に応じてご持参ください)
・和室に座布団で足を組んで座りますので座りやすい動きやすい服装にてお越しください
・女性の方など必要に応じて温度調整のショールなどございますと快適にお過ごし頂けます
Dr.バリー・カーズィン Barry Kerzin M.D.
プロフィールの詳細はこちらをご覧ください
アメリカ・カリフォルニア出身 / インド・ダラムサラ在住
大学教授・チベット仏教僧侶・医師
(ダライ・ラマ法王第14世の医師)
・ワシントン大学元医学部准教授、現在客員教授
・香港大学名誉教授
・アメリカ・医療における利他心研究所 創立者・代表
・マックス・プランク研究所「瞑想と慈悲の訓練の長期的研究」顧問
・一般社団法人ヒューマンバリュー総合研究所 所長及び代表理事
幼少期、命を脅かす脳の病気にかかったことがきっかけで医師を目指す。さらに20代30代に立て続けに親や妻という身近な人の死を体験したことから、本格的に仏教の道に入る。ダライ・ラマ法王第14世の推薦もあり、長年勉学と瞑想修行に励んだあと比丘に認定され僧侶となる。現在もダライ・ラマ法王を始めとする高僧の方々の医療的ケアや慈善医療も行なっている。
近年はアメリカ、イギリス、スペイン、ドイツ、ロシア、モンゴル、インド、香港、マレーシア、日本などの企業や大学、病院などでチベット仏教の実践的な智慧を教える。とりわけ日本では2007年以来、僧侶と医師・科学者両方の視点から「心の科学」としての仏教についての講話、さらに瞑想リトリートなどを行っている。
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