
質問:
「怒り」については、体の反応によって気がつきやすいけれど、「嫉妬」や「傲慢さ」はなかなか気づくことが難しく思います。
Dr. バリー・カーズィン:
それこそが、マインドフルネスが必要なところです。
常に「いま、ここ」で、特に自分の内側で何が起きているのがに気づき続けるということです。
なぜかというと一瞬一瞬、自分の中には思考や感情、体の感覚が起きているのですが、すっと通り過ぎてしまうので、それに私たちが気づいていないだけなのです。
ここで言うトレーニングというのは、自分が意志を持って自分の感覚や気分、感情、思考に気づいていく訓練をします。トレーニングとは、自分の内側を見るトレーニングで、何かが起きている時でなくても、気づき続けることで実際に何かが起きた時に気づきやすくなる、ということがあります。
そして、それに気づけば、怒りよりは嫉妬心の方が変容するのは簡単です。もし嫉妬に気づくことができたら、相手の成功や獲得したもの、相手に起きたことを一緒に喜ぶことで変容することができます。
だからと言って何も失うものはありません。逆にたくさんのものを得ることができます。私たちはなぜか嫉妬して相手の成功を下に見ると自分が気持ちよくなると思いがちですが、実際には相手の幸せを喜んだ方が自分の気持ちも良くなるということがあります。