
質問:
私は介護の仕事をしています。現場で(介護している)相手の方はあまりそれをしたくないのに、こちらからお願いして人に何かをしてもらわなきゃいけないということが仕事で出てきます。そこで自分のなかに葛藤が生じることがあります。
そのときに自分の本心では、「言いたくないな」とか、「連れて行きたくないな」とか・・そういう気持ちがあります。ですが、同時に、例えば慈悲とか思いやりとか優しさとかを繰り返して勉強してきて、「そういった(思いやりや優しさの)気持ちを持たなければならない」と思っている私も存在しています。
それで瞑想をしたときに、自分の中に生じる、「めんどくさい」とか「嫌だな」とかいう気持ちも素直に受け止めた方が自分にとってはすごく気持ちが楽になるようなんです。そういったところは、分析とか・・あまりこだわらずにやっていても良いのでしょうか?
Dr.バリー・カーズィン:まず仕事を変えることはできます。
(質問者)でも好きではあるんです!
Dr.バリー・カーズィン: または「本当はやりたくない」という自分自身の気持ちを、まず第一に受け入れる。
第二のステップとしては、執着しないということです。「やりたくない」という感情を少し外から眺めるということです。自分の感情を遠くの空から見てみます。そうすると徐々に消えていく。
こういう瞑想も続けてしっかりやっていくと徐々に、「やりたくない」気持ちが出てきたとしても、それがパワーを持つことはなくなっていきます。そして「やりたくない」という気持ちを抱いてしまう相手に対しても、少しずつですが、愛と優しさと慈悲というものが、湧いてきます。
もう1つ、これは1回ではできないことなので、何回も実践する必要がありますが、「全ての方が幸せを望んでいて、苦しみは望んでいない」ということを思い出すことです。
この2つの訓練を繰り返すと、自分自身が、柔らかくなっていくことに気づきます。
今お話したことは、全員それぞれ自分自身の中で応用できることだと思います。
ありがとうございます。