エゴに気づく

質問:
個人的な経験から、コンパッション(慈悲・慈しみ)や向上心があるときは、仕事での大きなプロジェクトもうまくいったことが多かったように思います。しかし、仕事で失敗したときに後で振り返ってみると、自分のエゴがあったことに気づくことがあります。でも、その時には自分のエゴに気づくことができません。どうしたら良いでしょうか?

バリー・カーズィンの回答:
そのことは、マインドフルネスに行きつくかと思います。
その瞬間ごとに、自分の内側で何が起きているかみるときに、「エゴが出てきているな」とか、「名声を求めているな」…ということに、まず気づきます。

そのあとに、「謙虚さ」を思い出して、謙虚さを実践します。そうすると、より幸せになりますし、より成功に繋がります。

日本人は「人を喜ばせたい」という気持ちが強いということを、学んでいるところだと思います。小さいときは、親や先生を。仕事では、上司を喜ばせようとする傾向があります。

これはエゴのひとつです。

なぜかというと、そのようなときは、自分のことを考えているからです。「自分が人にどう見えるのか」ということが、心を占めているからです。おそらく自分自身が、「こういうふうに見せないと」とか、「こうしないと相手は気に入らないだろう」…と考えているからです。

相手を喜ばせようとすること自体は、優しさのようですが、別の側面から見ると、それは優しさではないのです。

なぜなら、自分に優しくないからです。自分のニーズに気づいていないからです。

そういう意味でも、そこでマインドフルネスが必要になります。

自分の中で何が起きているか、自分で気づく。
相手を喜ばせようとするモード/気分になっている…それに気づきます。
それこそが、「日常で実践する」ということです。

‐ 2018年11月開催「瞑想リトリート」より